第0章 〜How to 農業〜
農業の経験はありません。両親も農家ではないし、土地も農機具もありません。
そもそも何を育てるのか?どうやって育てるのか?
分からないことが沢山..。
そんな新規就農者の相談を受付けている機関があります。
各市町村の農業委員会、県の農業振興事務所、JAなど。
新規就農を考えている方は、最初に相談に行ってみてください。
しかし、実体験をもとに伝えると、相談に行ったら門前払いのような対応を受けたこともあります。
以前、ある農業委員会に空いている農地(耕作放棄地)の問い合わせをしに行ったことがあります。担当の方は、古い航空写真地図を持ち出して耕作放棄地と思われる場所を教えてくれました。しかし、その地図は7年前に調べたものらしく現在はどうなっているのか分からないため現場に行って見てきてくれと言われたことがあります。
聞いた話ですが、どうやら農地を教えてくれと言ってもなかなか教えてもらうことが難しいみたいです。農業がやりたくて農地を借りたい人の他に、別の目的で借りに来る人もいるため、難しいとのこと。
私も農業委員会や農業振興事務所には何度も行きました。最初は門前払い状態でしたが、少しずつ色んな情報を教えていただけるようになりました。
とにかく農業をやりたいという気持ちが伝われば信用してもらえると思います。
何を育てたいか?を考えた時に、農業委員会等の他に、農家にお話を伺いました。
米・キャベツ・いちご・トマト・有機野菜、それぞれの農家さんに直接お話を聞きました。色んな話を聞く中で何を育てたいのかは、おのずと見えてきました。
第0章 〜仲卸編〜
屋台での販売をきっかけに仲卸に興味を持ちました。
マッキーの知り合いで、仲卸会社D社の社長さんにお話を伺うことができ、またその紹介で、加工会社S社の社長さんにもお話を伺うことができました。
仲卸業界、市場事情、6次産業(生産・加工・流通・販売)について聞きました。興味深かったのは、若者が興味を持ったことに対し驚いていたことでした。
農業の現状として、後継者不足問題をよく耳にします。
そのための打開策で国は新規就農者の支援をしています。
市場の現状も同じで、以前のような活気が今の市場にはないとのことでした。
まず、私たちが取り組んだことの一つに、学校給食への参入があります。
流れは以下のようになります。
農家 → 八百屋・市場 → 給食センター → 学校
実際は、学校に届くまでにJAや加工会社を挟みます。
それなら、給食センターが欲している野菜を私たちが集めることが出来れば価格を抑えることが出来るのではないかと考えました。
しかし、学校給食に関する調査をしていくうちに結果として、輸送コスト・保管場所等の問題で実現することは出来ませんでした。
また、仲卸での問題点は野菜の価格が高騰した時に、生産側と販売側の間にいる仲卸が高騰の被害を受ける可能性があること。
試行錯誤の末、私たちは仲卸ではなく、私たちの生産者に興味を持つことに...。
第0章 〜はじめに〜
「農業をやりたい」
そう思ったのは今から4ヶ月前の2016年12月始め。
ハウスの中に広がる世界に魅了された。
さて、第0章はこの日より前の記録を書こうと思います。
これから綴っていく新規就農への記録が、他の新規就農者の助けになればと幸いです。
まず、私は誰か?
高校時代は技術者を目指し工業高校に進学。資格取得や進学に向けて勉強していました。
しかし、趣味でやっていたバンド活動が楽しくなり、親の期待とは裏腹に音楽で飯を食っていく!と決断し、大学進学を断念。音楽専門学校へ...。
特に、バンド活動での目立った成果もなく卒業後帰省。
なんとか高校で取得した資格を生かし、地元の防災設備屋に就職。
仕事を順調にこなし3年が経った時、自分で何かやりたい!という野望が芽生え、友達のマッキーに相談しました。マッキーは幼稚園からの友達で、誕生日も同じ。
特に何がやりたいと決まっていたわけではなかったので、とりあえず私とマッキーは休みの日に趣味で小遣い稼ぎをすることを始めました。
それこそイベントや合コンを開催したり、屋台に出店したりと色々。
そんな中、ある日、駅前で果物を手売りしている人に出会いました。
彼は停車中の車にノックして果物を販売していました。
本当に売れるのかと半信半疑でしたが、興味本位で手伝ってみると驚くことに3台に1台が買ってくれました!
それならと思い、ニンジン農家とごぼう農家を探し、味は同じだが形や大きさに問題があるB級品を安く売ってもらい屋台で売ることにしました。期待通り、販売1時間で計30kgを完売。ここから仲卸に興味を持つことに...。